◎前回の話はこちら
倉持さんと連絡をとった直後、突然明那さんの夫が自宅を訪ねてきた。
夫
「え…この人が明那さんの夫!?こんな時間に一体何の用だ…?」
明那の夫
「おい!!いいからでてこい!!!」
夫と2人で玄関先へ行くとこの前のように怒鳴り散らしている。
私
「ちょっと!!こんな時間に怒鳴らないでください!
ご近所に迷惑かかりますから…!」
明那の夫
「はぁ!?そんなの俺の知ったことじゃねぇんだよ!!
おい、お前他の住人に俺たちの話したんだろ!!」
私
「え…?ど、どうしてそれを!?」
明那の夫
「お前らのしてることは全部わかってるんだよ!!!」
私
「わかってるって…どういうことですか!?」
明那さんの夫の話を要約すると、
どうやらうちのどこかに盗聴器が仕掛けられていると連想できる内容だった。
私
(そういえば入学式後すぐに一度だけ明那さんが玄関先まで来たことがあったっけ…。
もしかしてその時に盗聴器を仕掛けられてた…?)
夫
「お宅は車の修理代を請求しているようですが、
うちはそんな覚えがないものに払うお金などありません。
以前妻もそう伝えたと思います。仮にうちがどこの住人の方とどんな話をしようが、
お宅にそこまで支配される筋合いはありませんよね?」
明那の夫
「…う、うるせぇぞ!!下手なことしてみろや!!
お前たちが後悔することになるんやからな!!」
そう吐き捨てると明那さんの夫は足早に去っていった。
夫
「ったく、話で聞いてた通りのやつだな…。」
私
「ねぇパパ、さっき言われたことだけど。
もしかしてうちって盗聴器仕掛けられてるのかも…」
夫
「盗聴器だと!?でもどうしてそんなのが…」
私
「わからないけど、どうして家でしか話してないことが明那さんたちの耳に入るの?
それってもう盗聴されてるとしか考えられないよね…?」
夫
「そうだよな…。よし、今から探してみよう!」
盗聴器が仕掛けられているとすれば玄関先しかない…
不安を抱きながら夫と2人で玄関先を隈無く探すと、
玄関先の壁に貼り付けてある額縁の裏にそれらしきものが貼られてあった…。
夫
「見つけた…きっとこれだ。」