捨てられたクリスマスケーキ

【No.16】娘が作ったクリスマスケーキ、勝手に捨てた義母と旦那

捨てられたクリスマスケーキ

娘がいじめられていた理由は、日常的に夫が家で暴れてそれを聞かれたことで出た噂のせいだった。

それでも担任はクラスで起こったいじめについて謝罪をしてくれた。


「…ですが原因はうちにあったんです。それがなければきっとこうならなかった…。こちらこそ授業をめちゃめちゃにして申し訳ありません…」

もちろんその話を聞いていた夫は激怒。


「な、なんだと!?なら他に小雪を好きな奴は誰だ!!いいから早く出てこい!!」

怒鳴り散らしている途中で倒れた生徒を運び終わった校長たちが教室に来てくれ、なんとか夫を教室から出すことができた。

しばらく廊下で騒ぎまくる夫の元に数名の保護者が現れた。

それはあの日パーティーに参加した子供たち・さっき倒れた子供たちのママだった。

その中には私の唯一仲のいいママ友・奈々さん(A子ちゃんのママ)もいた。

B子ママ
「あなたですか!?小雪ちゃんのお父さんは!」


「誰だお前たちは!!」

校長
「先ほど倒れた児童の保護者です。子供たちを迎えに来てもらったんです。」

B子ママ
「よくもうちの子を…!!やっぱりお宅は噂通りの家だったのね!」


「噂…。もしかしてさっきのガキが言ってたやつか!」

B子ママ
「私、ついこの間お宅の前を通ったらその噂通りの物音が聞こえましたよ。まるで虐待でもしているかのような様子だったわ!」

C子ママ
「ねぇ聞いた!?虐待だって!」

D男ママ
「信じられない…!なら虐待されてたのって小雪ちゃんってこと…?」

その場は一気に夫が娘を虐待した話になりその場が沸いた。


(これは…さすがの一樹も怯むんじゃ…)

思ってた通り、夫はワナワナ震えていた。

すると教室でこの会話を聞いていた圭くんが廊下に出てきた。

圭くん
「小雪ちゃんはお父さんからいじめられてた!」

圭くん
「僕はこの目で小雪ちゃんがいじめられてるのを見た!その時に僕も殴られて、これがその傷なんだ!!」

その言葉で一瞬にして夫に視線が集まった。

そこにいる児童、保護者、先生方、みんなが夫を白い眼で見ていた。


「こ、このクソガキ…!!」

校長
「虐待…!?それが本当なら大問題ですよ!?」


「ち、違いますよ!!」

夫は必死で否定していたが、これは夫をどん底に陥れるのに好都合だと考えた。


「…圭くんの言う通り、夫は娘や私に手を挙げていました…!」

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