義母から夕食のお誘いを受けた私。
実家住まいの義妹もいることで最初は行くか迷ったが、この際義妹がいる目の前で暴露してやろうと思い立った。
私
「わかりました、行きます。…はい、では後で。」
電話を切り、時計を見た。
夕食の時間まであと2時間ほど。
私は急いで証拠や必要なものをまとめた。
私
「…よし、これで準備オッケー。」
次に私は志乃さんに連絡を入れた。
私
「あ、もしもし志乃さん?急なお願いなんだけど…。」
志乃
「うん?どうしたの?」
私はこれから義実家へ行き、夫の◯倫のことを暴露することを教えた。
志乃
「や、やっぱり本当だったんだね…。そっか、これから…。」
私
「うん…。それで、さすがにその場に子供は連れて行けないから、私が義実家にいる間だけ預かってもらえないかなって思って…。急なお願いで本当にごめんね。」
近くに託児所など、子供を預けられる場所がなく、志乃さんしか頼れる人がいなかったのだ。
志乃
「もちろん、私で良ければ協力させて!時間とかこっちのことは気にしなくていいから、思う存分戦ってきて。応援してる!」
私
「本当にありがとう…。そしたらこれからかりんを連れて行きます。」
志乃
「あ、いいよ、私が迎えに行く!ありさちゃんの身体のこともあるし、ありさちゃんが預けちゃうときっとかりんちゃんも何か感じちゃうかもしれないしね。」
確かに、これまで娘を何処かに預けて何かをするってことはなかった。
子供ながらに感じ取ってしまうことがあるかもしれない。
離婚が成立すれば、いずれ娘には伝えるつもりでいるが、出来る限り不安な思いはさせたくないと思っていた。
私
「…そしたらお言葉に甘えて…。ありがとうございます。」
志乃
「うん!それじゃこれから迎えに行くね!」
娘に、これから友達のお母さんが迎えに来ることを伝えると、友達と遊べると喜んで支度をしていた。
それからすぐに志乃さんが迎えに来てくれ、娘が不思議がらないように連れ出してくれた。
私
「…これで自分のことに集中できる。頑張れ、私。」
約束の時間に着くように家を出て、義実家へと向かった。
義実家へ着くと、一気に緊張してなかなかインターホンを押せずにいた。
すると後ろから誰かに肩をトントンされた。
振り返るとそこには…
私
「…静香ちゃん。」
義妹
「あれ、お義姉さん!こんなところでどうしたのー?中に入らないのー?」
いつからいたのか、外出先から帰宅した義妹から声をかけられた。
私
「う、うん。ちょっと立ちくらみしちゃって。」
よりによって義妹に声をかけられるなんて…。
心の準備がまだできていなかった私にとって、心臓が飛び出るほどびっくりした。
不本意ながらも、義妹に促されながら私は義実家へ入った…。