家に来てすぐ、勝手に家のチェックをし出した義母。
それを見て何も言わない夫。
嫌な気持ちはもちろんあったが、だからと言ってそれを言うことはできなかった。
私
(ここは我慢しないといけないのかも…。)
何も言い返したりできずにいると、義母は何もなかったようにエプロンを身につけ家事の支度に入った。
義母
「それじゃああやかちゃん、私掃除をするわね。同時に洗濯もやっちゃうから、洗うものとか全部出しておいてね!」
私
「わ、わかりました。」
それから義母はあっという間に床掃除や洗濯、食事の用意などを済ませ、
娘のおむつ替えから寝かしつけまでしてくれた。
私
「お義母さん、美亜のことまでありがとうございます。」
義母
「いいのよー!それにしても美亜ちゃんは良い子ね〜。」
義母
「トントンしたらすぐに寝てくれたわよ。あやかちゃんも、今のうちにゆっくりしときなさいね〜。」
私
「ありがとうございます。でも私もできることはやりますから!」
義母
「ふふ、そうね、一緒にやりましょうね!」
私
(世間一般的に姑ってこういうもんなのかな…。こうやって美亜のことも家のこともやってくれてるし、
なんなら他の姑さんよりうちは良いのかも…。さっきのことはあまり気にしないで良いかもしれないな。)
私はそう自分に言い聞かせ、家のことをこなす義母を見ながら、あの時覚えた違和感も消し去ろうとしていた…。
義母が自宅に来て3日が経った頃。
今日は娘の機嫌もいいし、私がご飯を作ろうかな、
そう思い、1階に降りていつも義母がいるリビングへ行ったがそこに義母の姿はなかった。
私
「あれ…?お義母さん??」
さっきまで1階にいたはずなのに…。
不思議に思いながら家中を探した。
1階を全て探し終えたがどこにもいない…。
私
「…もしかして2階に来てた…?」
さっきまで私も2階にある子供部屋に娘と一緒にいたが、誰か来た様子はなかった。
でも外出した様子もないし1階にもいないなら2階しかあり得ない…。
私はもう一度2階へ上がり義母を探した。
各部屋を周り、とうとう最後の部屋に着いた。
そこは私と夫の寝室…。
私
「もしかして…」
恐る恐る寝室のドアを開けて中を確認すると、そこには探していた義母の姿があった。