なんとか家に入ると白目を剥いて痙攣していた娘。
私
「美亜!?!?美亜!!しっかりして!!」
慌てて駆け寄るが、こんなこと初めて…
私自身もどうしていいかわからなかった。
とりあえず救急車を呼ぼうと、恐怖で震える手をなんとか動かして電話をかけた。
幸いにも10分で到着するとのこと。
義母はというと、娘の状態に驚いたのか救急車が到着するまでの間、何やらぶつぶつと呟きながら部屋の中をうろうろしていた。
そんな義母を見て私はイライラを隠せずにいた。
私
「どうしてこんなことになるんですか…!私を外に出して、娘をこんな目に合わせて!!何がしたいんですか!!」
義母
「わ、私のせいじゃないわよ!!勝手にこの子があんなの食べたから…
私
「あんなの…?」
私は娘の周辺を見回した。
すると近くにははちみつの瓶が転がり落ちていた。
私
「は、はちみつ…!?!?これ食べさせたんですか!?」
義母
「わ、私はただ、この子がそれをずっと見てたからそばに置いてただけよ…」
私
「嘘言わないでください!!まだ2ヶ月にもなってない子がそんなことできるわけないでしょう!?」
ふざけてる…、こんなの絶対に義母が食べさせた以外に考えにくい…!!
そうしていると救急車が到着し、娘は大きい病院へ運ばれていった。
診断の結果は乳児ボツリヌス症。
さっきの痙攣はそれとは別で、高熱も出していたことからくる熱性痙攣だったという。
そしてボツリヌス。
これくらいの月齢の子にみられるものらしく、筋力の低下や便秘などが主な症状だと言われた。
私
(言われてみればここ数日、うんちが出てなかった…。泣き声もいつもより弱いような気もしてた。それが症状だったなんて、気づけなかった私にも責任がある…。)
娘は引き続き治療をするため私は一旦別室で待つように言われた。
指示された部屋へ行くとそこには義母の姿があった。
その時の義母の顔を、私は一生忘れることはないだろう…。