会社へ退職願を提出し、無事に受理されたことでデスクの荷物を回収していた。
そこに上司がきた。
上司
「長い間お疲れ様!」
私
「関さん!こんな急に辞めることになってしまい申し訳ありません…。」
上司
「何言ってんのよ!色んな選択があるんだから、そんな顔しないでよ!(笑)」
私
「子供がこの先も1人だけだと思うと、小さいうちは一緒にいてあげたいと思ってしまって…。夫にも勧められてたくさん悩んで決めました。」
上司
「なるほどね〜、でも私も陽子ちゃんの立場だったら同じ選択してたかも。やっぱ子供の成長ってあっという間だから、仕事してるとその成長ってかなり早く感じるのよ。子供の『初めて』が一番に見れるはずなのにそれがなかなか難しいしね。だから陽子ちゃんのその考えは良いことだと思うよ!もっと堂々として良いんだから(笑)」
私
「ありがとうございます…!そう言っていただけるとすごい前向きな気持ちになれます!」
上司としばらく話してから会社をあとにした。
私
(これでよかったんだ。これから健太と一緒にいれるし子育てに集中できる!頑張るぞ!)
育児に専念する環境を手に入れ、それからは息子も大きな病気をすることなくすくすくと成長していった。
3年後。
私
「よし、ここに決めた!」
夫
「ん?幼稚園?決まったの?(笑)」
私
「そうそう!どっちも園の雰囲気とか良くてめちゃくちゃ悩んだけど、やっぱり近い方選んじゃった(笑)」
夫
「まぁ良いんじゃない?(笑)送り迎えも楽になるね!」
私
「そうね!早速入園説明会申し込んじゃおう!」
無事説明会の申し込みも済み、ワクワクしながら当日を迎えた。
受付を済ませ中へ入るとそこには十数組の親子が座っていた。
その時、どこからかクスッと笑う声が聞こえた。
保護者A
「もしかしてあの人おばあちゃんかな…?」