私に暴言を吐いた後、2人は朝食の片付けもしないまま家を出てしまった。
私
「本当どうかしてる…!!こんなのもう離婚しかないわ。」
娘
「ママ…どうしたの…?」
私
「あぁ…小雪!起きてたのね。ううん、なんでもない。さ、すぐにケーキ作ろっか!」
娘
「…ケーキじゃなくてクッキーがいい。作れるかな…?」
私
「大丈夫、材料あるし、クッキーならすぐにできるよ!」
ケーキの代わりにクッキーを作ることに。
クリスマス仕様にして焼き上がったクッキーは見事大成功。
デコレーションも娘なりに頑張って行い、無事パーティーまでに人数分のクッキーを作り上げた。
娘
「できたぁ〜!」
私
「上手にできたね!ほとんど小雪ひとりでやったんだよ!すごい!」
娘は照れながら、好きな男の子・圭くんに渡す分は別にラッピングしていた。
そうしているうちに友達が続々と家にやってきた。
友達は5人で来てくれ、その中に娘の好きな圭くんもいた。
娘は女の子の友達とばっかり喋っていてなかなか圭くんと喋ろうとしない。
周りの女の子は気を利かせながらなんとか2人で話せる空気感を作っている。
私
(最近の子ってこういう気も利かせられるのか。すごいな…(笑))
子供たちはそれぞれ持ち寄ったクリスマスプレゼントを、輪になり音楽に合わせて回していた。
ちょうど音楽が止まった時、娘のところには圭くんの、圭くんのところには娘のプレゼントが渡った。
A子
「え、これ圭くんのプレゼントじゃない!?それに圭くんのは小雪ちゃんのだ!」
圭くん
「え、そうなの!?嬉しい〜!ありがとう♪」
私
(お、これって脈アリ…?(笑))
その光景は一人ひとりがとっても楽しそうで、見ていて全く飽きなかった。
娘と圭くんは楽しそうにお喋りまでできるようになっていた。
私
(楽しいパーティーになって本当によかった…!)
私は娘の笑顔を見て心底安心していた。
が…、それから1時間が経過した頃。
突然玄関ドアの開く音がした。
私
「ん…?え、まさか…」
嫌な予感は見事的中。
そこには仕事に行ったはずの夫の姿があった…。