息子が倒れた原因は卵が入った料理…。
その料理を用意した犯人を見つけようと考えた。
私は控室から会場へ戻り、スタッフからマイクを奪って言った。
私
「皆様、お忙しい中ご参加頂いたのにも関わらずこのようなことになってしまい申し訳ありません。実は…」
私は会場全体に向けて何が起きたのか説明をした。
これは厨房にも控室にも届いている。
私
「・・なので私は息子をこんな目に合わせた犯人を見つけたいんです。皆様ご協力いただけませんか!?」
参列者
「もちろんだ!協力させてくれ!」
参列者2
「私たちも協力する!」
続々と協力したいという人が出てきた。
私
「ありがとうございます!!」
会場全体に話をした私だったが、大体の犯人の目星はついていた。
でも敢えて全体に話を持ち出すことで犯人にとって最悪のシナリオが出来上がると考えたのだ…。
協力者が増える中、そこに見合わない表情をした人物がひとりいた。
私を睨みつけるような目でじっとこちらを見ている人物…。
それは義母だった。
義母はシングルマザーの私をずっと嫌っていた。
夫がそんな私と結婚したいと言ってくれ、挨拶に行ったときのことを忘れたりはしない…。
約1年半前・・
義母
「なんですって!?子持ち!?」
私
「…はい、今2歳になったばかりの男の子です。」
義母
「はぁまったく…、他にもいい女の子はたくさんいるっていうのに、よりによってどうしてこんなコブ付きの奴なんかと…」
私
「……」
夫
「ちょっと母さん!そんなこと言うなよ!でも俺はもう決めたんだ、だから認めてくれよ!」
夫が猛反対の義母をなだめて何とか結婚することができたのだ。
それからも定期的に顔を合わせていくうちに義母が息子を面倒見ると言った時があった。
義母
「たまには2人の時間も必要だろうし、翔太くんはうちに置いていってらっしゃいな。」
私
「え…でも…」
夫
「いいじゃん、母さんがいいって言うんだから!」
私
「じゃあお願いします…」
その日の晩お風呂に入るとき、息子の体に見覚えのないあざがいくつか見つかった。
私
「え…これどうしたの!?」
息子
「…ぶつけた」
私
(いや…でもこんなところどうぶつけるの…?)
そんなことが度々あった。
はっきりとした証拠はないが、義母が息子に手をあげたのではないかと思い義母に遠回しに聞いたこともあった。
義母
「は!?!?私が翔太くんを虐待したって言いたいわけ!?」
私
「…本人はぶつけたって言いますけど、あり得ない場所にあるんですよ。それにお義母さんと会った後に毎回増えてるんです。」