私
「痛い…!!やめて!!」
学校から帰宅すると、先に帰宅していた夫が私の髪を引きづり部屋に連れていかれた。
私を部屋に入れると外から鍵をかけ閉じ込めたのだ…。
夫
「お前は自分がしたこと分かってないみたいだな…!!よくもあんなこと言いやがって…!」
結局その日の夕方、娘も一緒に閉じ込められてしまった…。
私
「小雪、ごめんね…。ママ、絶対に助けるからね。」
その時思い出したのが校長から聞いたシェルターの話。
幸運にも携帯電話を没収されてなかったため、すぐに調べた。
その結果、少し距離はあるが保護してくれる場所があることが分かった。
私
「でも今は食糧も何もないし、このままじゃいけないよね…。それにシェルターだって実際どうなるかわからない…。」
娘
「もう警察に言おうよママ…。パパにはバレちゃうけど、でも助けてもらおうよ…!」
私
「そうだよね…。でも…」
娘に促され110と入力してもなかなか通話ボタンが押せなかった…。
夫にバレては困る…、もしうまくここを出れなかった時を考えると最悪なパターンしか想像できず怖くてなかなか押せなかった。
娘
「ママ…。きっと大丈夫だよ、お巡りさん絶対助けてくれるよ…。」
私
「…そうだよね、ありがとう…。」
娘に背中を押してもらい、警察に電話をかけた。
電話はすぐに繋がり、焦りながらも状況を説明した。
警察はすぐに向かってくれることになったが、
夫に知られたくないためサイレンは鳴らさずに来てほしいと頼んだ。
それから数分後。
家のチャイムが鳴った。
義母
「あら?こんな時間に誰かしら?」
夫
「どうせ近所のババアか何かだろ、ほっとけば」
義母
「…え!?いやいやちょっと…!!これ見て!」
夫
「なんだよ…、え、嘘だろ…!?」
警察
「こちら立山さんのお宅ですよね!?!?いるのは分かってますよ、開けてください!」
警察の方は玄関のドアを何度も叩きすぐに開けるように指示をしていた。
私
「お願い…早く助けて…!」
娘と祈っていると、数分後に部屋のドアをノックされた。
警察
「…警察のものです!立山春香さんですか…!?そこにいますか!?」
私
「います!ここにいます!!」