捨てられたクリスマスケーキ

【No.20】娘が作ったクリスマスケーキ、勝手に捨てた義母と旦那

捨てられたクリスマスケーキ

弁護士
「立山さん、ご主人が慰謝料減額を取り下げましたよ!」


「本当ですか!?」

弁護士
「よかったですね!これであとは離婚届を提出すればほぼ終了です!」

弁護士のおかげで割と最短で進めてくれた。

もしかしたら夫は現実を受け入れざるを得ない心境にでもなったのかもしれない。

私がここまで本気で動く奴だということも想定外だったのかも…。


(なんでも、あとは離婚届だけなんて本当に嬉しい…!呪縛から解かれたみたいな気分!)

それから記入済みの離婚届を弁護士経由で受け取り、判を押してすぐに提出した。


「はぁ…やっと終わった…!!」

何もかも全て終わった、そう思うとどっと疲れも出たが嬉しさの方が勝っていた。

その後、夫から慰謝料もしっかり受け取れ、養育費も今のところ毎月滞りなく振り込まれている。

そしてこの離婚をきっかけに接近禁止命令など、私と娘の身を守るためのものを駆使していた。

でも一度だけ、夫が私の目の前に現れたが、それは直接の謝罪をするためだった。

昼間の街で周りに人がいるにも関わらず土下座をして詫びてきたのだ。


(あの時は本当にびっくりした…。でもあれは嘘偽りない目だった。改心したのかなって本気で感じたな…。お義母さんの影響もあったのかもしれないけど、もう過去には戻れないからね…。)

私や娘にしたことは絶対に許されることではないし、これからも許すつもりもない。

でも、一度は愛したこれからの夫が、少しでもマシな生き方になることを願わずにはいられなかった。


「あ…そろそろ小雪が帰ってくる時間だ。」


「ママただいま〜!」


「小雪、おかえり!学校はどうだった?」


「うん、今日も楽しかった〜!今日はね・・」

娘はあれ以降も同じ学校に通い、今では見違えるほどキラキラした表情で今日1日の出来事を話してくれる。

この子の笑顔を守るためなら、なんでもしてあげたい、そう改めて心から感じている。

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