◎前回の話はこちら
警察から金子さんがどうしてあんな感じの人になってしまったのか、
説明を受けた私たち。
私
「何それ…、本当にそれがこんなことした理由ですか…?」
警察
「本人の証言と、他2人の証言をまとめるとそういうことでした。
これは金子さんにも確認済みです。」
夫
「はぁ…」
私たちは納得なんていくわけがなかった。
確かに、当時不倫されたことで自暴自棄になるのも理解できなくはないが、
関係のない人に八つ当たりして何になるっていうのか…。
私
「だからって許せるわけがないです!きちんと罰を受けさせてください!」
結果、今回の件は悪質極まりないとし、
金子さんたちはそのまま逮捕された。
車の件から数日が経った頃。
夫
「はぁ…まただ」
私
「何が?」
夫
「この前の件以来、変な手紙がポストに入っててさ」
夫が見せてくれたのは
『疫病神』『金子さんたちを返せ』『お前らが悪い』
などめちゃくちゃな文字で書かれた紙だった。
私
「は?これってまた近所の人たちだよね?」
夫
「そうしか考えられないな…」
それだけでなく、謎の手紙がポストに入るようになってから
家の外では他の住民から無視されることが続くようにもなった。
町内会長の仕事として他の住民とコンタクトを
とらなきゃいけない時だって無視。
ゴミ捨ての時に一緒になり目があっても無視。
挨拶にハマっている息子が声をかけても当然無視…。
私
(私たちが金子さんたちを追い出したとか思ってるのかな…)
息子を幼稚園に送って帰ろうしたとき、
万里子さんから声をかけられた。
万里子
「さなちゃんおはよう!…あれ、顔色悪いよ?大丈夫…?」
私
「あぁ…うん」
万里子
「…これからちょっと時間ある?お茶しよう♪」
暗い私を元気づけようとしてくれているのか、
万里子さんはお茶に誘ってくれた。