◎前回の話はこちら
【No.4】毎日マイホームに来る放置子
◎前回の話はこちら
その後、嫌な予感が的中した。
平日の放課後毎日、週末は朝の8時過ぎからケンくんにチャイムを鳴らされる。
せっかくのマイホームで家族団らんを楽しもうと思っていても、ケンくんに
「...
家に上がり込むなり、
ケンくんが開口一番わけのわからないことを言い出した。
ケンくん
「ママが、
今度からどこかにお出かけする時は俺も連れて行って大丈夫です、
って。
知らない人じゃなくて友達だからこちらは問題ありません、
て伝えておいてって!」
私
「は……?
それ、ケンくんのママが私にそう言えって言ってたの?」
ケンくん
「うん、そうだよ。
だから今度は俺も連れて行ってね」
この台詞がケンくんの作り話という可能性もある。
でも、もし本当ならいい加減にしてほしい。
私のこの言葉に、
急にケンくんはうろたえた様子を見せた。
ケンくん
「ママは、あの、お仕事!
お仕事が忙しいから……夜まで帰ってこないから」
私
「構わないわ。
夜になったら改めてお伺いするから。お家を教えてほしいの」
ケンくん
「お家、教えちゃだめって……言われてるから。
だから……」
私
「どうして?毎日あなたは家に遊びに来ているじゃない。
それなのにあなたの家を知らないままじゃ、何かあった時に困るわ。
教えてもらえないのなら、もう我が家で遊ばせるわけにはいかないよ」