◎前回の話はこちら
いよいよここから反撃開始だ。
佐久間
「話って…なんでしょうか…?」
私
「逆にお伺いしますけど、
先生には心当たりないんですか?」
佐久間
「……。」
私
「…では単刀直入に聞きます。
あなた、私の夫と不倫関係にありますよね?」
園長
「え…!?そ、そんなまさか…」
佐久間
「…そ、それは…」
私はこれまでの証拠を園長に見せた。
私
「これが証拠です。
これが原因で数日前、夫と離婚しました。
それもあなたは聞いてるはずですよね?」
佐久間
「……。」
私
「夫にどうして不倫したのか聞いたら、
あなたが誘惑した、自分は悪くないの一点張りでした。
どういうことか説明してください。」
佐久間
「……。」
先生はただ下を向いて黙り込むだけ。
それを見て私は怒りで手が出そうになるのを必死に抑えていた。
私
「先生、もういい加減にしてください。
そうやって黙り込んでやり通せるとでも?
いい大人が、人の夫を奪って家庭を壊して楽しい恋愛ができるとでも
思ってましたか!?」
佐久間
「そんなことは…!」
すると、
これまで驚きで言葉が出なかった園長がついに声を上げた。
園長
「佐久間先生!!あなた自分が何をしたかわかってるの!?!?
幼稚園教諭が生徒の保護者と関係を持つなんて…!
自分の口できちんと話しなさい!!」
園長の一言で先生はポロポロ涙を流しながらようやく話し始めた。
佐久間
「初めて司さんと会ったのは父親参観日でした…。
他の誰よりも熱心に取り組んでくださっていて好印象で…。
その時私が持っていたハンカチがなくなってしまって、
1人で探していたところに司さんが一緒に探してくれたんです。」
先生曰く、
そうやって保護者の方によくされたことが初めてだった佐久間先生は、
元夫に一目惚れをしてしまい色仕掛けをしてしまったというのだ。
佐久間
「司さんはものすごく優しくて、私はゾッコンでした。
こんなに優しい人は逃したくない、そう思いました。」
悪びれた様子もなく堂々と語る先生。
それはとても異様で、
まるで先生の恋バナでも聞いてるかのような、
そんな感じだった。
きっと園長も同じように思ってたんだと思う。
すると先生は耳を疑うことを言い始めた。
佐久間
「だから私思ったんです。
あ、このまま自分のものにしちゃおうって。」