◎前回の話はこちら
【No.1】結婚した夫は私のストーカーでした…
私には大切な人がいる。
それは結婚して3年が経つ夫・聡。
しかし、
最近になって夫に対して違和感を覚え始めたのだ。
それは私の1日の行動を把握しすぎていること。
これまでも
『今日は××に行っ...
香織
「真奈〜
今日はいきなり誘ってごめんねー」
私
「うん…大丈夫」
浮かない顔をしている私にすぐに気づいた香織は、
私の顔を覗き込んできた。
香織
「ん?なんかあったの?
もしかして喧嘩とか!?」
私
「いや…そんなんじゃないよ、ただ…。
なんか腑に落ちないことがあって…」
香織にさっきの話をした。
香織の表情も曇っていく…。
香織
「うーん、それは確かに気味悪いな…。
私は旦那さんの連絡先知らないし、
そもそもそんなの教えたところでって感じじゃん」
私
「そうだよね…」
すると香織がふざけたノリで言った。
香織
「まさかあんたの携帯、
同期しちゃってたりして〜(笑)」
私
「え…!?」
香織
「…いや、冗談よ冗談!(笑)
…でもさ、ふと思い出したんだよね、
今から5年くらい前だっけ?
あの時も真奈の行動読まれてストーカーに遭ったでしょ?」
そう、
私は5年ほど前にストーカー被害に遭っていた。
あの時は上京してすぐ一人暮らしを始めた頃で、
都会の怖さを何も知らずにいた。
地元では街灯が少なくそれは当たり前だったため、
上京してからも平気で夜道をひとりで歩くほどだった…。
その日も、
始まったばかりの仕事が多忙で帰りが遅くなり、
終電間近で帰路についた時だった。
いつものようにポストを覗くと
そこには初めて見るピンク色の封筒が入っていた。
ーーこれが全ての始まりだった。