◎前回の話はこちら
私の情報を掴み出した夫の行動はどんどんエスカレートし、
結果5年前のストーカーに至った。
そして私をストーカーしていくうちに、
私にとって自分は
『かけがえのない運命の人』
という認識をするようになった…。
私
(いや…おかしいおかしい…!!
認識すらしてない時期にどうしてそう思えるの…!?)
夫
「これってまさに運命ってやつでしょ…?
俺たちは出会う運命だったんだって!!
だから俺は誓ったんだ!
どんなことがあっても真奈を手放さないって!」
私
「……」
気持ちが悪すぎて絶句した…。
百歩譲ってこれが愛情としても、
私自身に危害が及ばないにしても、
これを認知して一緒に生活を送るという光景は
一切浮かばなかった。
反対に、
話す前に抱いていた夫を許したいという気持ちは一気に消え失せ、
離れよう
そう思った。
夫
「ねぇ!?聞いてる!?」
私
「聡。申し訳ないんだけど私、
最初の頃の話は全く記憶にないの。
それに、どんなにそれが嬉しくてきっかけになったからといって、
あんな風にストーカーされても私は嬉しくない、むしろ怖かったよ」
夫
「え…?」
私
「それだけ私のこと好きだったなら気づいてたでしょ?
私がストーカーに追われて怖がってたこと…。
香織の家にも同じことして…、
結婚してからもこうやって監視するようなことして…
それがいくら私に対する愛情だとしても、
快く受け取れないし信用もできない」
夫
「え…ちょっと待って何言ってんの??
だって約束したでしょ?
『ずっと一緒にいようね』
って…」
私
「あれは!!
あれは私の知ってる聡であって、本当のあなたじゃない…!
今のあなたが本当の聡なんでしょ?
…悪いけど、本当にこれは許せない…。
もう離婚してください」