夫はストーカー

【No.22】結婚した夫は私のストーカーでした…

夫はストーカー

◎前回の話はこちら

【No.21】結婚した夫は私のストーカーでした…
◎前回の話はこちら 完成した書類を確認しに事務所まで行き、 その後の流れまで説明してくれた。 私 「じゃああとは相手側に  離婚届とこれらの書類を出すということですね」 江田 「はい。  もし...


『何をそんなに驚いてるの?
 俺はいつでも真奈のそばにいるんだから、
 当たり前のことなんだよ?というか真奈、
 今までどこに行ってたの?
 なんか変な事務所から出てきたよね?一体何してたの?』


「……」

これまで夫の気味悪さで怯んでしまったが、
この地獄から抜け出すために向き合うと決めた。

私は電話を切って夫がいる場所へ一直線へ行った。


「あ、こっち来てくれたんだね!!
 やっぱり真奈は俺のことが…」





「私たちにとって最善なものを渡しに来たの。
 近くのカフェに入ろう」


「え、何かな何かな♪」

頭のネジが外れたように喜ぶ夫を横目に
近くのカフェに入った。

本当は家で渡すつもりだったが、
人目があった方が万が一何かあっても誰かが助けてくれる、
そう思いカフェを選んだ。


「それで!?
 俺にプレゼントだよね!?なになに!?」


「…これ」




江田さんから受け取った書類と、
準備していた離婚届を夫に渡した。


「それ、何かわかるよね?
 ペンと印鑑持ってきてるから、この場でサインして」


「…?離婚?離婚届?
 何それ、何で?誰が離婚するの?」


「私たちだよ。
 それ以外誰がいるの」


「え、嫌だよ俺」





「もしサインできないなら、
 裁判所で話を進めることになるよ」


「さ、裁判所…!?」


「もしそうなったら、
 聡だって恥ずかしい思いするんじゃない?」

夫は断固として拒否していたが、
その一言で黙り込んでしまった。

そして…


「大事にはしたくないから……
 わかった、サインするよ……」

タイトルとURLをコピーしました