私
「すいません、私生ものはちょっと…」
義母
「は？」
義父
「何言ってんだ？」
義妹・夫
「はぁ…」
私のその一言で、場が一瞬にして凍りついた。
私
「え…？」
義父
「せっかく母さんが作って用意してくれた料理にいちゃもんつけて食わないってか？」
私
「いや…違います！私いま妊娠中なので、生ものは控えてるんです。」
義妹
「えーでも私、あかりを妊娠中普通に食べてたけど？検診も問題なかったし、お刺身とかだとカロリーも抑えられるし良いこと尽くしだったけどね！」
義母
「はぁ…。理紗ちゃんはそうやって好き嫌いする人なのね。それとも何、私が作ったものを食べない嫌がらせをしようって魂胆かしら。」
私
「そんなんじゃないです！」
義母
「そう？なら食べられるわよね？(笑)はい、どうぞ！」
義母はそう言って私に取り皿を押し付けてきた。
夫もずっとこっちを見ている。
夫
「理紗、母さんの気持ちを無下にするわけないよね…？」
私
「……、いただきます」
それ以上強く出ることができず、一口だけなら…と出された料理を口にした。
義母
「ほら、食べられるじゃない！ほらこれも、これもあるから食べなさい。」
一口食べたことをいいことに、義母はどんどん小皿に料理を盛り付けていった。
結局出された料理をそれぞれ満遍なく食べてしまった。
私
（あぁ食べちゃった…。異変があったらすぐに病院に行かなきゃ。）
食事が終わり、トイレに行った帰りのことだった。
部屋に戻ろうとトイレを出ると、そこには義父の姿があった。
私
「お、お義父さん…！？いつからそこに…」
義父はニヤニヤとしたいやらしい目つきで私を上から下までジロジロと見ている。
私
「あの…何かご用でしょうか…？」
義父
「理紗ちゃんとちょっと話がしたくてね…(笑)」
