私は立山春香。
夫・一樹と小学3年生の娘・小雪、そして義母の4人暮らしだ。
数日前、娘からクリスマスパーティーをしたいと提案を受けた。
最近娘に好きな子ができたらしく、その男の子を交えて友達も数名自宅に呼び、クリスマスパーティーをしようと友達と予定を立てていたという。
そんな話は初めてだったため、目をキラキラして聞く娘に私は快く承諾した。
私
「あ、当日ケーキとかどうする?近くのケーキ屋さんで注文しとく?」
娘
「ケーキは手作りしたいんだけど…」
私
「いいんじゃない?ふふ…気合入ってるのね(笑)」
娘
「だって〜、圭くんが来るんだもん、いいとこ見せたいじゃん…。それでさ…、ママも一緒に作って欲しいんだけど、いいかな…?」
娘は上目遣いで私に頼んできた。
普段から料理のお手伝いはしている娘。
そんな娘ならひとりでもできると思ってはいたが…。
本人は失敗したくない気持ちが強いらしい。
私
「うーん…小雪ひとりでもできると思うけど…。ママが手伝っちゃっていいの?」
娘
「いいに決まってるじゃん!お願い!」
私
「わかった(笑)じゃあこれから材料買いに行って、1回作ってみようか!」
娘
「うん♪」
そして娘と2人で買い物に行き、その日中にひとつケーキを作った。
ケーキは…見事に大成功!
私
「わぁ〜!上手にできたじゃーん!」
娘
「やったぁ♡ママのおかげだよ、ありがとう〜!」
私
「じゃあケーキは冷蔵庫に入れておこうね。明日楽しみだね!」
しかしその日の夜…。
夫
「おい!!なんなんだこれは!!!」
娘
「やだ!パパ、おばあちゃんやめてーー!!」
突然夫と娘の声が家中に響き渡った。
私
「どうしたの!?」
急いで駆けつけると、そこにはさっき作ったケーキが、見るも無惨な形になり、床にぐちゃぐちゃになって落ちていた。
夫
「こんな物作って!勉強はどうしたんだ!」
娘
「好きな子に食べてほしくて頑張って作ったのに…!!」
その一言で夫と義母の顔色は一変した。
義母
「なんてこと…!!まだこんな子供が好きな子だなんて…!」
夫
「ふ、ふざけるなーー!!」
そう言うと夫は落としたケーキを何度も何度も踏みつけ、さらには娘にまで平手打ちし床に突き飛ばし、とんでもないことを言った…。