男の子たちが帰る時に言われた『自分たちがそんなに悪いことをしたのか?』
その時の表情が何とも言えない、落ち込んだような怒ったような、そんな様子が見てとれて胸が痛んだ。
私
「D男くんたちは何も悪いことしてないよ!」
私
「これはB子ちゃんたちにもさっき伝えたんだけど、小雪とはこれまで通り仲良くしてほしいって思ってる。変なことに巻き込んじゃって本当にごめんね…。」
D男
「わかった。僕たちは小雪のこと友達だと思ってるから、これからも遊びたい。…圭のことよろしくお願いします」
私
「うん、わかった。じゃあ気をつけて帰ってね。」
こうして圭くん以外の友達はみんな無事に帰すことができた。
でも問題はここから…。
夫が圭くんを残して何をしようと思っているのか…。
私
(考えるだけで嫌な予感しかしない…。でも私がちゃんと守らないと…!)
私は再び娘たちがいるリビングへ戻った。
さっきと変わらず娘と圭くんは並んでソファに座っている。
2人の目の前には圧をかけるように立つ夫と義母。
私
「…もういいじゃない。圭くんもそろそろ帰してあげないと。」
夫
「は?何言ってんだお前は!小雪の好きな奴だぞ!俺はこいつに聞きたいことがあるんだよ!!」
私
「聞きたいこと…?」
夫
「おい、お前!小雪がお前を好きだって気づいてたのか!?」
娘
「……」
娘は夫の怒鳴り声に驚き、取り乱しながら泣いていた。
圭くん
「…はい、気づいてました。」
夫
「な、何だと…!?気づいたから娘に近づいてたのか!?」
圭くんは夫の意味わからない言い分や問いかけにすでに限界のようだった。
圭くん
「え…あの…なんでそんなに怒ってるんですか…?」
圭くんはまだ子供で、なぜ夫がここまで怒っているのか、理解ができていないようだった。
私
「もういいじゃない!そんなに怒ることじゃないでしょ!」