圭くんがみんなの前で夫の素性を暴露してくれたことで、私も夫をどん底に陥れたい、その気持ちが一気に強まった。
私
「…圭くんの言う通りです。夫は娘と私に日頃から暴力を振るっていました。」
校長
「ほ、本当ですか…!?」
夫
「お、お前は余計なことを…!!!」
夫が私に向かって手を振り翳した瞬間、一番近くにいた奈々さんが夫の腕を掴んで阻止してくれた。
奈々
「そこまでですよ、小雪ちゃんパパ。…先生方、お願いしてもいいですか?」
先生
「わ、わかりました…!」
先生方は暴れる夫を連れて校長室へ向かった。
奈々
「春香ちゃん、大丈夫…?」
私
「はい…。ありがとうございます、助けてもらって。」
奈々
「ううん。それよりも、よく勇気出して言ったね。」
B子ママ
「まさかあの噂が本当だったなんて…。」
D男ママ
「実は私、小雪ちゃんママのこと薄々勘づいてたんだけど、でも確証掴めなくて何もできなかった…。ごめんなさい力になれなくて…」
私
「とんでもないです…!それよりも、あの日パーティーで起きたこと、本当に申し訳ありませんでした…!」
私が頭を下げると、友達のママさんたちは声を揃えて『小雪ちゃんママは何も悪くない』と言ってくれた。
その時知ったことだが、圭くんとパーティーに参加した友達だけは娘をいじめず常に気にかけて一緒にいてくれたこと。
娘をいじめていた子たちは、圭くんたちが見ていない時を見計らって娘を集中攻撃していたという。
それから校長に呼ばれ会議室に通された。
話の内容は今後のことについてだった。
校長
「余計なお世話かもしれませんが…。ご主人の家庭内暴力の件ですが、私たちはただの教員で、これ以上踏み入ることは難しいと思っています。」
校長からの提案は、夫の家庭内暴力から逃げるため、シェルターに駆け込んだらどうかというものだった。
私
「シェルターですか…。」
校長
「一度調べてみてください、力になってくれるかもしれません。」
その後自宅へ戻ると先に帰宅していた夫が私を見るなり髪を引っ張り部屋に向かった…。