義両親に施設に入る提案をしたが、途中から話に入ってきた義姉によって畳み掛けるように介護を押し付けるのだった。
義母
「じゃあ明日からお願いするわ!」
義父
「頼むな!」
私
「ちょっと…」
義姉
「さ、そうと決まればグズグズしてられないよ!」
義姉に無理矢理部屋から連れ出され、2人で居間に戻ってきた。
私
「お義姉さん!さっきのなんですか!?」
義姉
「なにって何よ。お母さんたちの答え聞いたでしょ?2人とも施設に入ろうとか、家族以外の人には任せたくないって言ってたじゃない。ってことはもう佳乃ちゃんが見るってことでしょ、和春の嫁なんだから。」
義姉は勝ち誇ったような顔でそう言った。
確かに2人の答えからすると、もう家族以外見る人がいない…。
何も言い返せずにいると義姉から『明日からなんだから早く準備しないと』と、家を追い出された。
私
「もう一度和春さんに話してみよう。お義父さんのこともあるし…」
その日の夜。
私
「今日お義父さんの様子見に行ってきたの。」
夫
「あぁ、仕事が忙しくて抜け出せなかった。親父はどうだった?」
私
「お義母さんと同じように動けないみたい。」
私
「それにもう高齢だから、怪我の治りも悪いって言われたそうよ。」
夫
「そうか…。こんなタイミングでなぁ。」
私
「それでなんだけど…、お義母さんたちに施設に入る提案をしてみた。」
私
「だけどそれは嫌だって断られて…。またお義姉さんに介護を頼まれたわ。素人の私が、2人の介護なんてできないわよ。あなたから言ってくれない?」
だが夫は私が期待した答えとは反対のことを言ったのだった。