義姉
「介護を放棄したら訴えるよ!!」
義姉はテーブルを叩きながら怒鳴り散らした。
義姉
「それにね、夫婦になったら協力するのは当たり前のことでしょ!?それをしないならお前はそういう奴だって近所に言いふらしてやる!!」
何とも低レベルな主張に私は変な緊張の糸が切れた。
私
「言いふらす?(笑)ご自由にどうぞ。でもその前に私からも伝えたいことがあります。」
義姉
「な、何よ…!!」
私
「介護の義務ってご存知ですか?」
義姉
「は!?介護の義務!?そ、そんなの当たり前じゃない!!長男の嫁が面倒を見るのが当然のことでしょ!」
私
「ご存知ないんですね。結果から言うと、嫁の立場である私は介護をする義務はないんです。」
私
「要介護者の配偶者や兄弟姉妹、直系血族の人たちの子や孫らしいですよ。お義母さんたちの場合、互いに兄弟姉妹はいませんから、必然的にお義姉さんや和春さんになりますよね。」
すると義姉の顔色が変わった。
私
「それに介護には身体的なものだけでなく、金銭面的にも意味があるそうです。」
義姉
「…ほら!私が言った通りじゃない!それなのに周りにお金をせびってるんじゃないよ!!」
私
「でもおかしくないですか?さっき私は、私自身は介護をする必要がないって言いました。逆にお義母さんたちの子であるお義姉さんや和春さんが見るべきなのに、それをせずに私が1人で介護して…」
私
「ハッキリ言うと、お義姉さんたちこそ自分の親の介護を放棄してるんじゃないんですか?」
義姉
「な、何ですって…!?!?」
夫
「……。」