ふと隣の部屋から聞こえてきた義母と夫の声。
気になり近づいていくと、そこには義母に膝枕で耳掃除をしてもらっている夫の姿があった…。
義母
「あらあらマーくん、今日もたくさんねぇ〜(笑)」
夫
「ママの耳掃除はいつやってもらっても気持ちいいんだよなぁ〜。これは死ぬまでやめられないやつだよ(笑)」
私
(何してるのあの2人…)
なんと2人は互いのことを「ママ」「マーくん」と呼び合い、私の前で接する2人の様子とまるでかけ離れていた。
私
(あぁ…これマザコンってやつ…?)
夫は会社を早退して昼間から義母と寝室に篭り耳掃除をしてもらっている、
その状況を目の当たりにして平然としていられるだろうか…。
私は驚きと気持ち悪さでその場に座り込んでしまった。
すると2人の会話から私の名前がはっきりと耳に入ってきた。
私
(私のこと話してる…?)
聞き耳を立てるとどんどんとその会話が明白になってきた。
義母
「ほんと、あのあやかって子はダメね。洗濯物もシワシワだし、ご飯だって何度か自分が作るって言うから作らせてみたら、もうまずいったらありゃしない!あんなものをマーくんに食べさせてるなんて…。」
夫
「俺にはあの味付け濃すぎるって毎回言ってるんだよ〜?でもあやかは直そうとしてくれないんだ。」
義母
「なんて子なの!?だから言ったじゃない、あの子じゃなくて前の子にすればよかったって!!」
夫
「あはは…」
義母
「ほーんと、あんな子だと思わなかったわ。まるで詐欺にあった気分よ。あんな子に育てられる美亜ちゃんが可哀想だし、あんな子に育てた母親の顔見てみたいわ。…ってもう死んでるんだったわね(笑)」
私
(は…?お母さんのことまで言うなんて…。絶対に許さない…。)
私は自室に戻り、どうしたら義母をこの家から追い出せるか、夫が私の知っている夫に戻るか考えていた。
私
「お義母さんはこの家から出せたとしても、正樹のマザコンは治らないかもしれない…。もしそうなったら、離婚しかないのかな。」
私は最悪のことまで想定して動くことを決めた。
暇さえあればそのことを考えていた私。
ある日。
義母
「ねぇあやかちゃん。美亜ちゃんを見ててあげるから買い物行ってきてちょうだい?これリストね。」