夫
「俺はあやかと美亜と家族3人で生きていきたい。
こんなの都合が良いって思うだろうけど…。
でもこの気持ちに嘘偽りはないんだ…!!
それだけはわかってくれないか…?」
私
「……」
正直私は何を信じれば良いのかわからなくなっていた。
でも思えばこれまで夫が
こんなに本音を話すことなんてあったろうか…?
私
(それだけじゃない、私の前で泣くなんて一度もなかったし…)
これでもまだ疑う気持ちを持っていたが、
その反面夫のことを信じたい気持ちも少なからずあった。
それに、本当なら産まれた娘と3人で幸せに暮らしたかっただけなのに、
それを義母に邪魔され続けていた…。
私
(…そうよ、
私がずっと求めてたのは家族の幸せだけだった。
正樹が自分を育ててくれた親と縁を切ってまで
私たちと一緒にいたいって言ってくれてる…。)
本当の気持ちに気づいたことで、
夫の言っていることに対して徐々に信憑性がはっきりしてきた。
だけどこれだけははっきりしておかなければ…。
私
「…私はただ家族で幸せに暮らせればそれでいいの。
辛いことも悲しいことも、みんなで乗り越えられるような家族。
でもそれをお義母さんに邪魔され続けてた…。
だからこれだけは今ここではっきりさせたい。」
夫
「うん…」
私
「本当に私たちと一緒に生きていきたいなら、
お義母さんに黙って引越しをしてほしい。」
夫
「引越し…?」