◎前回の話はこちら
その日を境に明那さんが勝手にガレージを使う日々が続いた。
その度に声をかけ、注意を促しても『子供が熱出しちゃって急いでる』『急用ができちゃってどうしても…』など言い訳ばかり並べてしっかり取り合ってくれなくなった。
そしてまたある時・・
明那
「今日もどうもね〜!それじゃ!」
いつものように勝手に使いそのまま帰ろうとした明那さん。
私は急いで明那さんを呼び止めた。
私
「あの明那さん、ちょっといいですか…」
明那
「ん?なーに?」
私
「あの…こういうの困るんです…。勝手にガレージ使われるの…。い、以前から何度もですよね?正直これ以上はちょっと…遠慮していただけませんか…?」
人に文句をあまり言えない性格の私の精一杯の言葉だった。
しかし明那さんは・・
明那
「やだな〜杏ちゃん、顔怖いよ〜(笑)」
私
「……」
明那
「いつも使わせてもらって申し訳ないって思ってるよ〜。ただいつも時間に追われてるから助かっちゃうんだよね〜!」
私
「いや…それでも…!」
明那
「それにさ、杏ちゃんちって車1台しかないんでしょ?」
私
「え…はい、そうですけど…」
明那
「それならいいじゃない♪困ったときはお互い様っていうじゃん?(笑)」
私
「そ、それはそうだけど…」
明那
「ね!じゃあそういうことで〜!」
私
(あぁ…またちゃんと言えなかった…。)
本当はもうやめて!って言いたいのに、その勇気が出ずさっきみたいに曖昧な言い方になってしまう…。
そんな自分に嫌気が差していた。
夫が帰宅して今後のことについて相談することにした。
私
「あのさパパ…。明那さんのことなんだけど…」
夫
「…もしかしてまた?もうこれで何回目だよ…。」
私
「ごめん、私がもっとちゃんと言えてれば良かったのに…。」
夫
「ママは何度もちゃんと伝えてるんだし、それを聞き入れない方が悪いよ。うーん…どうしたもんかな…。あ、そうだ…!!いいこと思いついた!」