◎前回の話はこちら
金子さんに嘲笑いされて気づいた。
私
(…もしかしてこのゴミって、金子さんが…?)
金子
「町内会長がこんなんじゃ困るんだよね〜。
ゴミの分別とか基本中の基本でしょうが」
私
「……」
金子
「他の住民だってあんたが分別できないって聞いたらどう思うだろうねぇ?(笑)」
金子さんは10分くらいグチグチ文句を言って、
気が済んだのか帰っていった。
私
「あれは絶対に金子さん自身が乾電池を入れたんだ…!
どうしてうちが狙われなきゃいけないの…」
さらにその数日後には・・
♪ピンポーン
夫
「ん?…誰だろう、顔がわからないな…」
自宅のベルが鳴り夫が玄関外へ出ると、
大量の紙がばら撒かれていた。
そこには
『ゴミの分別をしろ』『ガキの声がうるさい』『バカ』
などあらゆる悪口が書かれていた。
夫
「ちょ…何これ…。さなーーー!!!」
私
「どうしたの!?…って何これ…!」
夫
「ドア開けたら誰もいなくて、代わりに紙が…」
行き交う人々が変な目でこちらを見ている。
こういうことをする人物はあの人しかいない…。
私
「…金子さんだ」
夫
「え…これも金子さん!?
だけどベルが鳴ってすぐに出たし、あの人そんなはやく動けないでしょ…」
私
「でも家隣だし、それにこれ…。
数日前だってゴミの分別ができてないって怒られたんだよ?
その時のことだって腑に落ちるし…」
夫
「よし…、金子さんに言いに行こう。これは流石にやりすぎだ…」
私
「うん…。」
意を決してばら撒かれていた紙を持って金子さん宅のベルを鳴らした。
夫
「金子さん?進藤ですけど、少しお話よろしいですか?」
しばらくすると金子さんが出てきた。
金子
「なんだい、朝から騒がしいねぇ」
夫
「金子さん、これ。金子さんがやったんですか?」
金子
「は?一体なんのことかさっぱりだね」