◎前回の話はこちら
万里子
「そういえば、さなちゃんち新居だって言ってたよね!どう??」
私
「あー…うん、まぁまぁかな…(笑)」
万里子
「??…何かあった?私でよければ話聞くから、遠慮しないでね?」
その一言でこれまでの出来事が一気に頭に浮かび、
誰かに相談したい気持ちが溢れた。
私
「…実は今すごい困ってて・・」
私はこれまでの嫌がらせ、
町内会議の内容や押し付けられた町内会長の件など、全てを話した。
引越したばかりで正直また引越す余裕なんてないことも全部…。
万里子さんは最後までしっかり聞いてくれた。
万里子
「なるほど…。それは大変だったね…。
今更なんだけど、引越した場所ってどこだったっけ…?」
私
「〇〇ってところなんだけど…」
万里子
「え…〇〇!?嘘でしょ…」
私
「…?どうしたの?」
万里子
「はやく引越した方がいいよ!!」
私
「え?それってどういうこと…?」
万里子さんの話によると、
私が引越した住宅街一帯は評判が悪いらしく、地域の巡りも悪いという。
万里子
「実は私の姉が一度そこに引越したのよ。
だけど、引越した初日から嫌がらせが始まって、結局一年も持たなかった…。」
万里子
「姉は精神的に病んじゃって一時期精神科に通ってたくらいだよ。
だからさなちゃんちもはやく引越したほうがいいよ…!」
私
「そんな…。でもローンもあるし…正直引越す余裕なんてないよ…」
万里子
「そうだよね…。だけど私は自分の姉がおかしくなってるのを知ってるし、
さなちゃんたちが心配なの…。
どうにかそこを離れてほしいって思ってるし助けてあげたいの…!」
万里子さんは私の手を握って真っ直ぐな目で私を見つめた。
私
「ありがとう…私もどうか力になってほしい…。
頼れる人が近くにいないから…、お願いします」
それから私たち夫婦は万里子さんに何度か相談に乗ってもらっていた。
そして万里子さんからあるアドバイスをもらうことになった。