◎前回の話はこちら
翌日。
ゴミ出しのために外へ出ると、佐伯さんと一緒になった。
私
「…おはようございます」
佐伯
「…ふん」
私
(やっぱり昨日の今日だからこんな感じか…)
その数日後、金子さんから電話があった。
私
「はい、もしもし」
金子
「私だけど。今日の午後一時に緊急で町内会議を開く。
…理由はわかってるね?」
私
「理由…?それって…」
金子
「いいから、遅れずに来るんだよ」
一方的に電話を切られた。
私
(理由ってまさか昨日の…?いや、でもあれはもう解決したことだし…)
一気に不安に駆られ、会議の時間まで気になって仕方なかった。
指定された時間に会館へ行くと、
金子さんをはじめ佐伯さんたち他の住民が私を睨む。
私
「…よろしくお願いします」
緊張しながら席に着くと、また金子さんがその場を仕切り出した。
金子
「えーっと、今日はある住民の件で集まってもらった。」
住民C
「ある住民って?誰のことなんですか〜?」
ひとりの住民がわざとらしく私の方を見ながらそう言った。
私
(これ完全にわかってて言ってるじゃん。嫌な感じ…)
金子
「あーそれはねぇ…(笑)
被害者の方から話を聞いた方がいいかね〜、佐伯さん説明よろしく」
佐伯
「はい、わかりました」
思っていた通りの理由だった…。
佐伯さんは昨日の一件を他の住民に話した。
佐伯
「自分の非を認めないどころかその場を回避するために当時の責任者まで寄越して、
デタラメな報告書を見せてきて…。あんなの納得いくわけがないです!」
私
「いや…それはもう解決して…」
金子さんは佐伯さんの説明を聞いた他の住民の反応に満足したのか、
ニタニタ笑みを浮かべていた。
金子
「この住宅の風紀を乱すなんてしてはいけないことだ。
会長としてもっと相応しい行動をするように!」