夫のLINEをチェックすると、トークの一番上には見覚えのある名前があった。
私
「…静香?」
『静香』とは、夫の妹、つまり私の義妹だ。
義妹は私たちとひと回り歳が若く、20代前半。
歳が離れた妹がいることは知っていたが、あったことがあるのは結婚式の時の一度きりのみ。
実家住まいらしいが、仕事が忙しいとかで義実家へ顔を出しても会ったことがなかった。
私
「どうして静香ちゃん…?あんまり話聞かないから仲悪いと思ってたけど仲良いのかな?」
だけど妙に胸騒ぎがした。
義妹との最終やり取りの時間が私が寝室に入った時間と同時刻。
私
「…さっきまでやり取りしてたってことか。」
私は思い切ってトーク画面を開いてみた。
するとそこには、思わず目を背けたくなるような破廉恥な内容ばかりだった…。
私
「うっ…。な、何これ…。」
要約すると、行為を行った時の感想や好きな体位、
次はもっとこうしてほしいなどの要望、そして極め付けは行為中の動画や写真だった…。
私
「そんな…。◯倫相手って静香ちゃんだったの…?」
こんなことあり得るのだろうか…。
自分の夫が妹と関係を持つだなんて…。
少しの間呆然としていたが、我に返ると私はすぐにそれらの証拠を自分の携帯へ送った。
この日の証拠集めはこれで終了した。
自分なりに覚悟は決めていたが、いざ夫が真っ黒だという証拠を目にすると精神的に参りそうになった。
それから2日後の夜。
いつものように残業をして帰宅してきた夫。
この日も私は先に寝室へ行った。
深夜1時を過ぎた頃。
ふと目が覚めると隣には夫の姿がなかった。
私
「…まだ起きてるんだ。携帯見たかったのに…。」
すると何やらリビングから話し声が聞こえてきた。
どうやら誰かと電話をしているようだ。
私は気になり、バレないようにこっそりとリビングの方へ向かった。
ある程度夫の声が認識できる距離まで近づき耳を澄ますと、電話の相手は義妹だった。
夫
「ん?…あぁあいつなら寝てるよ。これからはこの時間にかけてくれれば出れるから。…うん。」
相手の声は聞こえないが、夫が話す内容でどんな会話なのか何となく理解できる、そんな感じだった。
私
(…今は一旦戻って後で携帯チェックしようかな。)
そう思い寝室へ戻ろうとした時だった。
夫
「ふふ、ほんとだよな(笑)まさか俺が静香と本気で愛し合っているとも知らずに、子供ほしいなんて言葉本気にしやがって(笑)」