夫と義妹は血がつながっていない…。
そして義妹は施設から引き取った里子だったと暴露した義母。
それを聞いていた義妹の様子から、どうやらそのことは本人も知っていたようだった。
私
「そ、そんな…。あの、これって裕也さんは…?」
義母
「…裕也も知っているわ。静香を迎えたのは裕也が12歳になってすぐだったから…。」
2人はお互いが血のつながりがないとわかっていた…。
わかっていた上で◯倫をしていた…?
私
「信じられない…。こんなこと現実であるなんて…」
義妹
「…ご、ごめんなさい。」
私
「ごめんなさい…?こんなことして許されるわけないでしょ!?」
ちょうどその時だった。
何も知らない夫が慌ただしく帰宅した。
夫
「…父さん、どうしたんだよ急に!…あれ?ありさ…!?ど、どうしてここに…」
私
「裕也…。あなた本当どうかしてるわ…」
義父
「お前は…なんて事してくれたんだ!!!お前の過ちは許されないぞ!!わかってるのか!?」
夫
「ど、どうしたんだよ父さん!一体何のことを言ってんのか…」
そこで私はもう一度あの音声を流した。
今度は音量を最大にして。
夫
「…こ、これは…。お前がやったのか…?」
私
「だったら何?」
夫
「こ、この野郎!!!!」
盗聴されていたことに腹を立てた夫は、拳を私目がけて振り下ろそうとした。
その瞬間、義父が夫を押さえつけてくれ、特に危害は及ばなかった。
義父
「俺は…お前たちをこんな風に育てた覚えはないぞ…!ここまでふしだらな奴だったとは…。」
夫
「うるさい…離せ!!」
私
「…私が今日ここに来たのは、お義父さんたちに◯倫の真実を話したかったのと、裕也にこれを渡したかったから。」
そう言って私は夫に離婚届を出した。
するとそれを見た夫は脱力し、その場に座り込んでしまった。
夫
「ちょ、ちょっと待ってくれよ…。ど、どうして離婚なんてしなきゃならないんだ!!」
私
「それ、本当に言ってる…?」
夫
「……。」
私
「2人で望んでいたはずのこの子が、あんたたちの関係を保つための道具だったからだよ。そんな奴を誰が夫として関係を保つと思うの?」
夫
「それは違うんだよ!!」
私
「何が違うの?(笑)あんな生々しい会話のどこが間違ってるって言うの!?自分たちが血のつながりがないってわかってて、だから堂々と◯倫しても問題ないとか思ってた!?」
夫
「ど、どうしてそれを…」
私
「お義母さんから全部聞いたわよ。よくも自分の子供をあんな風に言えたわね…。本当にどうかしてる。」
この時の私は怒りに任せていろんなことを口走った…。
すると突然夫が立ち上がり、荷物など持たずそのまま家を出てしまった。