◎前回の話はこちら
ママ友・ミカさんから送られた写真。
そこには夫と佐久間先生が仲睦まじそうに
微笑みあっている姿が写っていた。
ミカ
『これ、やっぱり佐久間先生だよね…?』
私
「…そうみたいだね。」
ミカ
『…え!?
ちょっと待って嘘でしょ…!?!?』
私
「え…!?ど、どうしたの…!?」
ミカ
『気悪くしたらごめん…。
今2人が店を出たんだけど、その…手を繋いでたから…』
なんと2人は堂々と手を繋いで、
それはまるでカップルのようにして店を出たというのだった。
私
(駅近のカフェって言ったら幼稚園のママだって普通にいるのに…。
そんなのお構いなしなの!?)
リアタイでの報告だったため、
今すぐに行けば2人を取っ捕まえられるかも…!
そう思ったが、
それこそママ友たちの目もあるため結局現場に行くことができなかった。
ミカ
『もしもし亜美ちゃん!?
大丈夫…?って大丈夫じゃないよね、ほんとごめん…。
でも黙って見過ごすわけにはいかなくて…。』
ミカさんは申し訳なさそうにしていた。
私
「え…?あ、いやいや!!
ミカさんには感謝してる!
教えてくれてありがとう!それじゃ…!」
私は電話を切り、
送られてきた写真とこれまでの証拠を眺めていた。
私
「今日も『仕事』と言って家を出た…。
だけど本当は仕事を辞めてる…、少なくとも探偵を依頼した頃には…。
やっぱりもう動き出すしかないな…。」
私にはある考えが思いついていた。
それから私はすぐにある人物に電話をかけた。
私
「…あ、もしもし、お義母さんですか?
亜美です、急に電話してしまってすみません。」
義母
『あら亜美ちゃん、久しぶり!どうしたの?』
その相手は義母。
義母にとって夫は大事なひとり息子であり、自慢の息子だ。
そんな夫を私に取られたと何度嘆かれたことか…。
異常な息子ラブな義母に、
夫の素性を明かしたらどうなるか…。
私
「実は今日自宅に来て欲しいのですが、
この後お時間ありますか?」
義母
『あら、亜美ちゃんから声かけてくれるなんて珍しいわね!
そうね、夕方以降なら大丈夫よ。』
私
「じゃあ18時頃に来ていただけますか?」
義母
『わかったわ。
でも、どうしたの?何かあったの?』
私
「お義母さんたちに話したいことがありまして。」
義母は何の話か随分気にして聞いてきたが、
そこはスルーし何とか来てもらう運びを作れた。
次に母へ連絡をした。
母へは簡潔に事の経緯を説明すると、
驚いて言葉を失っていた…。
父には母から説明をお願いし、
同時刻に来てもらうことに…。
娘は、
ミカさんに事情を説明して預かってもらうことができた。
そして18時。
夫が帰宅する前に義両親と両親が集まった。