◎前回の話はこちら
父のこれまでにない怒り爆発に驚愕した私は、
それほど父を悲しませてしまったんだと胸を痛めた。
と同時に、
夫と先生に対する憎悪がフツフツと湧き上がってきた…。
夫
「な、なぁ亜美…。俺、離婚はやだよ…?
あいつとはもう終わりにするから、
だから俺と別れるとか言わないでくれ、な…?」
そう言うと夫は私の足元に縋り付いてきた。
私はその手を払い除けて言った。
私
「…汚い手で触らないでくれる。」
夫
「え…?」
私
「聞こえなかった?
汚い手で触るなって言ったの!!」
義母
「ちょっと亜美ちゃん!?!?
息子になんてことするの!?
暴力よそれは!!ひどい!!」
私
「これがひどい…?じゃあ私が今までされてきたことは??
これだけの証拠がありながらまだこの人を庇うんですか?
正気ですか!?
自分の罪を認めないこんなクズ野郎、
選んだ私がバカだった。もう終わりにしてください。」
そう言って夫に記入済みの離婚届を突き出した。
夫
「え…離婚届…。ま、待ってくれよ!!菜子は!?
菜子はどうするんだよ!?!?
お前菜子をひとり親にさせるつもりなのか!?
なんてことするんだよ!!」
私
「は?(笑)こうなったのは誰のせい?
そうやって責任転嫁するのやめてくれる??
せいぜいその足りない頭で考えるといいわよ。
菜子が大きくなった時、
父親が担任と不倫関係にあったことを知ったらどう思うかを。
軽蔑だけで済めばいいけど…。
この離婚はあんたのためでもあるんじゃない?
菜子は私がこれまで通り親としての責任を持って育てますからご心配なく!!」
夫
「そ、そんな…」
私
「それとこれ。慰謝料も養育費もきっちりお願いしますね。
これ断ったらどうなるか、しっかり調べておくといいわよ。」
私は事前に用意していた
慰謝料請求書と養育費についての書類を夫に渡した。
私
「今すぐここに判を押してサインして。」
夫
「え!今!?!?」
私
「当たり前でしょ、早くして。」
夫は泣きながら20分も時間をかけてサインした。
私
「これは私が出しておく。受理されたらLINEするので。
さっき渡した書類にもしっかり目を通してね。」
夫が記入した離婚届を受け取ると
私は母を連れて父が待つ車へ移動しようと思った。
放心状態で椅子に座っている母を
なんとか立たせて玄関の方へ向かおうとしたその時。
母
「お義母さん…。
娘が生まれた時、私がどんな気持ちでいたかご存知ですか…?」