◎前回の話はこちら
夫
「大丈夫!この前の父親参観日から、
俺にもできることしたいって思うようになったんだ!
だから行ける時は俺にもやらせてよ!
そしたら亜美も少しは自分の時間作れたりできるんじゃないかと思って!」
私
「なんか最近の司変わったね(笑)
本当助かるよ、ありがとう。
でも、役員の情報共有だけはよろしくね!」
夫
「おう、了解!」
それから夫が大丈夫な時だけ、
園の行事に参加してくれるようになった。
しかし今回の保護者会終了後から、
言い表しにくいが、夫の様子がおかしいと感じるようになった。
帰宅時間が遅くなったり、
あれだけ休みの日は家族で出かけていたのにそれがピタリと止んだこと。
極め付けは、
「園の行事に亜美は行かなくていいから」
と言われたことだった。
私
「え、それどういうこと?」
夫
「いや、ほら、亜美も趣味とかやりたいこと見つけて、
好きなことをやって欲しいなって思って。
いつも家事・育児ばっかりじゃ毎日楽しくないでしょ?だから…」
私
「いやいや、私毎日楽しいよ?
確かに趣味とかそういうのはこれといってないけど、
菜子と司と一緒にいれるだけで充実してるよ?
司も家のことも園のことも積極的にやってくれるから本当に助かってるし!
逆に司が仕事も家事も園のことも1人でやってるような気がして、倒れないか心配だよ。
司こそそろそろ園のことは休んで仕事に専念しても…」
夫
「いいって!!」
私
「え…?」
夫
「あ、いや…。俺はほんと大丈夫だから、ね!」
私
「……。」
夫が声を上げたのはこれが初めてだった。
私
(なんでそんなにこだわるんだろう…。何かあるの…?)
これまで感じてきた夫への違和感も含め、
夫がここまで幼稚園に対して執着があるのはなんなのか突き止めたくなった。
私
(こればっかりはスルーしちゃいけないような気がする…。)
得体の知れない違和感をどうにかして探るため、
私は夫の一日の行動をメモするようになった。
そんなとき、家でくつろいでいた夫の携帯が鳴った。
私
(…電話?)
夫
「ごめん、仕事の電話だ。出てくるね。」
夫はそそくさとリビングを出て行った。
嫌な予感がした私は夫の後を追って聞き耳を立ててみた。
夫
「…だから、家にいるときは電話しないでって言ったじゃん…!
…うん、わかった。じゃあ明日ね。」
夫にバレないように先にリビングに戻り、何もなかったようにした。