◎前回の話はこちら
【No.9】結婚した夫は私のストーカーでした…
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香織
「思ってた通りだった…。
これやばいことだよ?
とりあえずスクショだけ残してそれ私に送って…、
ここからは削除しておこう。」
私
「ねぇ香織、
私どうしたらいいの…」...
私
「なんで下着減ってるの…?
もしかして…」
他に無くなっているものがないか調べていると、
クローゼットの端っこに鍵がついた箱が出てきた。
私
「何この箱…初めて見た」
夫のものだろうか?
開けて中を見てみたいが
鍵がかかっていて開けられない。
2人で同じクローゼットを毎日使っていたのに
この箱の存在に気づいた事がなかった。
私
「鍵見つけなきゃ…」
そうしていると
夫が部屋に入ってきた。
夫
「…真奈?
何やってるの?」
私
「あ…いや…。これ聡の?
初めて見る箱で気になっちゃって…(笑)」
笑って誤魔化したが、
夫は無表情のまま。
夫
「それは僕のだよ。
真奈のじゃないんだからほら、返して」
私
「…うん、ごめん。
…ねぇこれ、どうして鍵かけてるの?」
夫
「え?だってこれは僕の命と同じくらい
大切なものが入ってるからだよ。
誰かに盗られないように、しっかり鍵をかけなくちゃ。
…あ、そうそう。
これはいくら真奈でも開けたら許さないからね」
そう言って夫は不気味な笑みを浮かべた。
気持ち悪い…
夫に対して初めて抱いた感情だった。
私
「…わかった」
夫
「さ、これ飲んでゆっくり寝てて!
僕これから出かけるから、
ついでに夜ご飯の買い物も済ませてくるよ!」
私
「ありがとう…」
夫は荷物を持って部屋を出て行った。
耳を澄まして本当に夫が
家を出て行ったのか確認した。
私
(出て行った…。
調べるなら今がチャンスかもしれない…!)
私は家の中を隈なく物色することにした。