夫はストーカー

【No.10】結婚した夫は私のストーカーでした…

夫はストーカー

◎前回の話はこちら

【No.9】結婚した夫は私のストーカーでした…
◎前回の話はこちら 香織 「思ってた通りだった…。  これやばいことだよ?  とりあえずスクショだけ残してそれ私に送って…、  ここからは削除しておこう。」 私 「ねぇ香織、  私どうしたらいいの…」...


「なんで下着減ってるの…?
 もしかして…」

他に無くなっているものがないか調べていると、
クローゼットの端っこに鍵がついた箱が出てきた。


「何この箱…初めて見た」

夫のものだろうか?

開けて中を見てみたいが
鍵がかかっていて開けられない。




2人で同じクローゼットを毎日使っていたのに
この箱の存在に気づいた事がなかった。


「鍵見つけなきゃ…」

そうしていると
夫が部屋に入ってきた。


「…真奈?
 何やってるの?」


「あ…いや…。これ聡の?
 初めて見る箱で気になっちゃって…(笑)」

笑って誤魔化したが、
夫は無表情のまま。


「それは僕のだよ。
 真奈のじゃないんだからほら、返して」





「…うん、ごめん。
 …ねぇこれ、どうして鍵かけてるの?」


「え?だってこれは僕の命と同じくらい
 大切なものが入ってるからだよ。
 誰かに盗られないように、しっかり鍵をかけなくちゃ。
 …あ、そうそう。
 これはいくら真奈でも開けたら許さないからね」

そう言って夫は不気味な笑みを浮かべた。

気持ち悪い…

夫に対して初めて抱いた感情だった。


「…わかった」





「さ、これ飲んでゆっくり寝てて!
 僕これから出かけるから、
 ついでに夜ご飯の買い物も済ませてくるよ!」


「ありがとう…」

夫は荷物を持って部屋を出て行った。

耳を澄まして本当に夫が
家を出て行ったのか確認した。


(出て行った…。
 調べるなら今がチャンスかもしれない…!)

私は家の中を隈なく物色することにした。

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