◎前回の話はこちら
離婚してからすぐの住まいは
香織の希望で家に泊めさせてもらっていた。
そして離婚が成立してから数週間が経った頃。
この頃仕事が繁忙期に入り、
毎日帰宅時間が遅くなっていた私。
私
(すっかり遅くなっちゃったな…。
香織に連絡しておこう)
そう思い携帯を見ると不在着信が5件。
詳細を見ると
相手は見覚えのない番号だった。
その瞬間、あの時の恐怖が蘇り、
なんとも言えない感情に包まれた。
私
(もしかして…?いやそんなはずない、
だってちゃんと改心した様子だったもん)
頭ではわかっているが、
それでも似たようなことが起きるとどうしても元夫がチラつく…。
私
(とりあえず香織に電話しよう)
香織に今から帰る旨を伝えていると、
キャッチが入った。
私
「あ、香織ごめん、キャッチ入った!
…うん、また後でね!」
電話を切ってキャッチの番号を確認すると・・
私
「え…これってさっきの番号…?」
(出てみる…?いや、もし聡だったら振り出しに戻る…。
でもこれが聡ならこのまま放置するわけにもいかない…。だけど…)
どっちつかずな気持ちでいると電話が切れた。
私
「はぁ…もうこういうの本当嫌だな」
この日をきっかけに2日に一度はこういうことが起き、
さらには…
香織
「ねぇ真奈!!!これ見て!」
私
「ん?…え、これ…」
香織が見せてきたもの、
それはあの時と同じピンク色の封筒だった。
でも私たちの知っている封筒よりも少し大きめだ。
私
「え…!?何で…」
香織
「さっき玄関の郵便受けのところが音鳴ったから
見てみたらこれが入ってたの…」
ということは、
『誰か』が玄関の前まで来ていたということになる。
私」
「…開けてみよう」
意を決して香織と一緒に中を確認した。
そこにはあの時と同じ、写真と手紙があった。
でも今回はそれだけでなく、
息を飲んでしまうものが入っていた…。