◎前回の話はこちら
私
「…かわいい封筒。
私宛てだよね?」
特に何も書かれていなかったが、
ピンク色が好きだったこともあり、
何の抵抗もなくその封筒を手に取って部屋に入った。
早速中身を確認すると、
そこには目線の合わない私の写真と手紙が入っていた。
私
「…何これ」
手紙の内容は、
私への強烈なラブレターだった。
『愛してる』
『君は俺の女神様だ』
『一緒にいたいよ』
『いつも見てるからね』・・
私は震え上がった。
こんな経験、
今までしたことがなかったし、
どうしたらいいかわからず
すぐに香織に電話をして助けを求めた。
香織
『えー…それは気持ち悪いな…。
それ以外はなんともない!?』
私
「うん、大丈夫…」
香織
『とりあえずさ、
近くの交番に相談してみたらどう!?
…あぁでもダメだ、
もしかしたら犯人外にいるかもだし、
家の中にいた方がいいね』
結局その日は香織に家に来て
泊まってもらった。
香織
「朝一で私と一緒に交番に行こう。
話だけでも聞いてもらえたら
気持ちが楽になるでしょ?」
私
「うん、そうする」
翌日、
例の封筒を持って2人で交番に向かい
そこにいた警察に説明をした。
警察
「うーん…
この手の手紙は難しいなぁ」
私
「それってどういうことですか…!?」
警察
「差出人がわからないっていうのと、
手紙や写真が入ってたってだけじゃ
私たちも動けないんだよ」
香織
「は?じゃあ真奈に何か起こらないと
動いてくれないってこと!?
それって警察の意味あんの!?」
警察
「まぁまぁ…。
できることとしたら、
この辺りのパトロールを強化することくらいしか…」
警察は事を大きくしたくないのか、
それとも本当に動くにはこれだけじゃ弱すぎるのか、
何とも言えない空気感に包まれた。
私
「…わかりました。
それじゃあパトロールの強化をお願いします」