夫はストーカー

【No.3】結婚した夫は私のストーカーでした…

夫はストーカー

◎前回の話はこちら

【No.2】結婚した夫は私のストーカーでした…
◎前回の話はこちら 香織 「真奈〜  今日はいきなり誘ってごめんねー」 私 「うん…大丈夫」 浮かない顔をしている私にすぐに気づいた香織は、 私の顔を覗き込んできた。 香織 「ん?な...


「…かわいい封筒。
 私宛てだよね?」

特に何も書かれていなかったが、
ピンク色が好きだったこともあり、
何の抵抗もなくその封筒を手に取って部屋に入った。

早速中身を確認すると、
そこには目線の合わない私の写真と手紙が入っていた。


「…何これ」

手紙の内容は、
私への強烈なラブレターだった。




『愛してる』
『君は俺の女神様だ』
『一緒にいたいよ』
『いつも見てるからね』・・

私は震え上がった。

こんな経験、
今までしたことがなかったし、
どうしたらいいかわからず
すぐに香織に電話をして助けを求めた。

香織
『えー…それは気持ち悪いな…。
 それ以外はなんともない!?』


「うん、大丈夫…」

香織
『とりあえずさ、
 近くの交番に相談してみたらどう!?
 …あぁでもダメだ、
 もしかしたら犯人外にいるかもだし、
 家の中にいた方がいいね』




結局その日は香織に家に来て
泊まってもらった。

香織
「朝一で私と一緒に交番に行こう。
 話だけでも聞いてもらえたら
 気持ちが楽になるでしょ?」


「うん、そうする」

翌日、
例の封筒を持って2人で交番に向かい
そこにいた警察に説明をした。

警察
「うーん…
 この手の手紙は難しいなぁ」


「それってどういうことですか…!?」




警察
「差出人がわからないっていうのと、
 手紙や写真が入ってたってだけじゃ
 私たちも動けないんだよ」

香織
「は?じゃあ真奈に何か起こらないと
 動いてくれないってこと!?
 それって警察の意味あんの!?」

警察
「まぁまぁ…。
 できることとしたら、
 この辺りのパトロールを強化することくらいしか…」

警察は事を大きくしたくないのか、
それとも本当に動くにはこれだけじゃ弱すぎるのか、
何とも言えない空気感に包まれた。


「…わかりました。
 それじゃあパトロールの強化をお願いします」

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