羽山
「女性と会う日を把握できてるなら、あとは証拠を掴むだけです。奥様、証拠は掴めそうですか…?」
私
「…はい、なんとかやってみます。」
羽山
「また何か進展がありましたらお電話ください。」
電話を切ってから不○調査について調べた。
探偵事務所を調べたりもしたが、これ以上お金をかけたくなかった…。
私
「自分でできることはやろう…!証拠集めってどういうのがあるのかな。」
調べると、不○の証拠にはボイスレコーダーが多く使われるらしい。
価格はピンキリだったが、しっかりと録音ができる高性能のものにした。
私
「薄型の方がバレにくいかな…。うん、これにしよう。」
ネットで注文し、お急ぎ便で翌日には届いた。
夫が寝静まってからいつもの鞄の底にセッティング。
そして夫がハナと会う当日。
この日息子は延長保育を利用することにし、2人が待ち合わせる場所に向かった。
私
(あともう少しで待ち合わせの時間だ…。まだ2人の姿は見えないな…)
そう思っていると駅の前の銅像に夫と思わしき人物を見つけた。
私
(あ、いた…。ハナは…もしかしてあれかな?)
夫を見つけてすぐに、ハナと思わしき人物が夫の元へ駆け寄ってきた。
ハナ
「大ちゃん!お待たせ〜♡」
ハナはダボっとしたカーディガンに超ミニスカ、膝上までのロングブーツで現れた。
夫
「ハナちゃん♪今日もかわいい〜♪パンツ見えちゃうんじゃないの〜?(笑)」
私
「え…キモすぎる…」
また声に出てしまった…。
2人はまるでカップルのように腕を組み、イチャイチャしながら進んだ。
見失わない程度に距離を保ち、私は2人の後ろをつけた。
数分歩くと、先ほどまでガヤガヤとしていた雰囲気から一変、人通りが少ないところにやってきた。
私
(この辺りってホテル街だ…。こんな真っ昼間から…?)
人通りが少ないため、バレないか心配だったが、2人は自分たちの世界に入っているため全く気づく様子がない。
そしてホテル街をうろうろしてから数分が経過し、2人はようやく入る場所を決めた。
私
「もう逃げられないんだから…」