夫とハナがホテルに入る瞬間を動画に抑えることができた。
私
「あぁ…本当に入っていっちゃった…。」
その事実はそう簡単に受け入れられるものではなかった。
夫に似た別人なんじゃないか…
そう思って撮った動画を見返すが、どこからどう見ても夫…。
私
「なんでこうなっちゃったのよ…」
それから2人が出てくるまで、ホテルの近くにあるカフェで時間を潰した。
2時間ほどが経つ頃、2人は満足気に出てきた。
相変わらずイチャイチャしている。
その姿を見て胃がムカムカした。
出てくるところもしっかりとらえ、そのまま息子のお迎えへ行った。
私
「ごめんねカイト、遅くなっちゃった。」
息子
「いいよ〜!ママぎゅ〜して♪」
こんな可愛い息子がいておきながら夫は若い子と不倫…。
涙が出そうになるのを堪えながら息子を抱きしめた。
そしてその夜夫は何事もなかったように帰宅した。
さすがに昼間見た光景を思い出すと普通に夫と会話どころか目を合わすこともできず、相変わらずな対応。
夫もなんとなく察し、特に会話も無くなってしまった。
また夫が眠りについたのを確認し、私は忍ばせておいたボイスレコーダーを回収した。
寝室から一番遠い部屋に移動し、椅子に腰掛けた。
私
(あとはこれを確認するだけだけど…)
でもなかなか再生ボタンを押せずにいた。
2人の不倫の音声が入っているであろうレコーダー。
そんなの誰が聞きたいと思うのか…。
私
(だけどちゃんと録れてるのか確認しないと…)
意を決して再生ボタンを押した。
そこには信じられない内容が吹き込まれていた…。