妊娠を夫に報告すると泣いて喜んでくれた夫に、私は相談をした。
私
「あのさ…ちょっと相談なんだけど…。」
夫
「ん?どうしたの?」
私
「私仕事を辞めようかと思ってて…」
私
「つわりもあるし、これで仕事したらまた倒れたりするんじゃないかって心配で…」
夫
「そうか…。うん、良いよ!俺だけの稼ぎで生活は問題ないし!…それにこれ俺も言おうと思ってたんだ。」
私
「え…そうなの?」
夫
「うん。でも桃ちゃん仕事好きじゃん?だからあんまり自分から言えなくて…(笑)今はまだ、赤ちゃんのことを守れるのは桃ちゃんだけだし、何かが起きてからじゃ遅いし。だから俺は大賛成だよ!」
私
「良かった…、ありがとう!」
仕事はすぐに辞める事ができ、辞めた後は家事に専念することになった。
夫
「まだ万全じゃないんだし、そんな無理してやらなくて良いからね?」
私
「ありがとう。でも少しずつでもやらないと溜まっちゃうし、仕事してる大ちゃんに任せるわけにいかないから。」
夫
「いやいや、桃ちゃんができないなら俺がやるから、そこは心配しなくて良いから!」
夫
「俺も一人暮らし歴長かったからこれでも自炊とかしてたんだよ?(笑)」
夫は笑いながらそう言うと、私の手を握って言った。
夫
「桃ちゃんは今は自分のことだけ考えてて良いからね!」
私
「ふふ、頼もしいな、ありがとう。」
この人と結婚して良かったな、と心からそう思った。
あの時までは…。