私
「お母さん、翔太は!?」
母
「あら…来たのね…。式は?どうなったの…?」
私
「私のことはいいから…。翔太大丈夫なの…!?」
母
「…最初危なかったんだけど、なんとか一命を取り戻した。」
私
「…あぁよかった」
父
「翔太〜ママが来たぞ!もう大丈夫だからな!」
私
「翔太…ママのせいでごめんね…。翔太のこと守れなくて、本当にごめん…」
その後私は両親に式場であった出来事を全て話した。
もちろん2人は驚き父なんか怒り爆発。
母は夫よりも義母に対しての怒りがものすごく、言ったことを後悔するくらいだった。
私
「でもね、こうなったのは私にも責任があると思ってる…。実際翔太のこと守れなかったし…。」
母
「そんなことない。こんなの、誰が予測出来るのよ…。幸せだと思うなら誰も想像しないことでしょ?」
父
「そうだぞ麗奈。お前はもっと自分に自信を持つんだ。今回のことは相手が悪かったが、お前にだって幸せになる権利はあるんだから。」
母
「そうよ。麗奈が翔太を思うように、お母さんたちだってあんたを思ってるのよ。あんたが幸せならそれでいいって思ってる。仮にこの先翔太と2人きりだとしても、あんたが幸せだと感じるならそれでいいじゃない。」
そうだ…。
私は、自分の勝手でひとり親にさせてしまった罪悪感から、父親の存在は絶対だと思い込んでいたのだ。
だけどこんなことになって息子に被害が及ぶくらいなら、私が父親の役割をすればいい…。
どうしてそんな単純なことに気づけなかったんだろうか…。
私
「そうだよね…。気づかせてくれてありがとう。」
それから2日後、無事に息子は目を覚ました。
後遺症などもなく息子は順調に回復を見せた。
それから弁護士に依頼して、夫と森口さんそして義母にも慰謝料の請求を行った。
時間はかかったが無事に受け取ることができ、夫とも離婚が成立。
その後の夫たちはみんな相変わらずな生き方をしているらしい…。
私はというと、現在は両親と一緒に4人で実家で暮らしており、両親も今まで以上に息子を大事にしてくれている。
私も息子も、みんな笑顔が絶えなくなった。
私
(ふふ、みんな楽しそう。…私の求めていた幸せはこれだったんだな…。もう見失わないようにしないと。)
あんな出来事はもう御免だ…。
でも普通じゃできない人生経験を積めたんだと、ある意味感謝もしている。
私はこれからも息子の母親、そして父親として息子の笑顔を守っていこうと思う。