夫はストーカー

【No.13】結婚した夫は私のストーカーでした…

夫はストーカー

◎前回の話はこちら

【No.12】結婚した夫は私のストーカーでした…
◎前回の話はこちら 最初はこの箱の中にある物は、 あの時に回収した物なんだと思いもした。 でも私は夫と結婚した時に 全てをなかったことにしたくて処分していた。 だからここにあるはずがないのだ…。 ...


(聡に言うならこの先どうするか
 決めてからがいいのかも…)

正直夫のことはまだ好きだし、
これが夢であってほしいと思っている。

だけどこれだけの量の証拠が揃っていて
そう思い続けるのはあまりにも無謀だった。

私は見つけたものを元に戻してから、
夫には連絡を入れずに家を出た。


「…あ、もしもし香織?
 急で悪いんだけど今から香織んち行っていい?」

香織
『え、ほんと急だな(笑)
 もちろんいいけど…大丈夫?
 なんかあった?』





「そっち行ってから話すね」

それから香織の家に着いてから、
家でのことを全て話した。

香織
「マジか…それは真っ黒だね。
 それで…どうするの?」


「…本音を言うと聡が改めてくれるなら
 見たもの全て忘れたいって思ってる」

香織
「え、マジ!?それはいくらなんでも…。
 だってあんたのストーカーだった奴だよ!?
 そんな奴と夫婦続けるとか言っちゃ悪いけど
 気持ち悪いじゃん…」


「わかってる、わかってるけど!
 …でも一緒に過ごしてきた日々は
 私にとってはすごくいい思い出なの」





「聡がどうして私をストーカーしてたのか、
 今現在どんなことを思ってるのか…。
 こんなことしないって示してくれれば、
 なかったことにしてもいいかなって思ったの…」

香織は呆れた様子で私を見ていた。

香織
「真奈さぁ…、あんたの気持ちはわからなくもないし、
 好きだった人を信じたい気持ちだってあるのは理解できるよ?
 でもそれは向こうの出方次第で決まるじゃん…」


「うん…」

香織
「それ次第では離れた方がいい結果になるかもしれないんだし、
 覚悟決めなきゃだよ…?」


「わかってる…」




香織
「まぁ…結局は当人同士の問題だから、
 私が口出しすることじゃないんだろうけどさ…

 私の友達、弁護士してんの。
 万が一必要になるなら声かけとくから、言ってね」


「…ありがとう」

香織
「真奈、これだけは言っとくよ。
 相手のことより、自分の幸せを優先することだよ!
 わかった!?」


「…うん、わかった」

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