◎前回の話はこちら
私
(聡に言うならこの先どうするか
決めてからがいいのかも…)
正直夫のことはまだ好きだし、
これが夢であってほしいと思っている。
だけどこれだけの量の証拠が揃っていて
そう思い続けるのはあまりにも無謀だった。
私は見つけたものを元に戻してから、
夫には連絡を入れずに家を出た。
私
「…あ、もしもし香織?
急で悪いんだけど今から香織んち行っていい?」
香織
『え、ほんと急だな(笑)
もちろんいいけど…大丈夫?
なんかあった?』
私
「そっち行ってから話すね」
それから香織の家に着いてから、
家でのことを全て話した。
香織
「マジか…それは真っ黒だね。
それで…どうするの?」
私
「…本音を言うと聡が改めてくれるなら
見たもの全て忘れたいって思ってる」
香織
「え、マジ!?それはいくらなんでも…。
だってあんたのストーカーだった奴だよ!?
そんな奴と夫婦続けるとか言っちゃ悪いけど
気持ち悪いじゃん…」
私
「わかってる、わかってるけど!
…でも一緒に過ごしてきた日々は
私にとってはすごくいい思い出なの」
私
「聡がどうして私をストーカーしてたのか、
今現在どんなことを思ってるのか…。
こんなことしないって示してくれれば、
なかったことにしてもいいかなって思ったの…」
香織は呆れた様子で私を見ていた。
香織
「真奈さぁ…、あんたの気持ちはわからなくもないし、
好きだった人を信じたい気持ちだってあるのは理解できるよ?
でもそれは向こうの出方次第で決まるじゃん…」
私
「うん…」
香織
「それ次第では離れた方がいい結果になるかもしれないんだし、
覚悟決めなきゃだよ…?」
私
「わかってる…」
香織
「まぁ…結局は当人同士の問題だから、
私が口出しすることじゃないんだろうけどさ…
私の友達、弁護士してんの。
万が一必要になるなら声かけとくから、言ってね」
私
「…ありがとう」
香織
「真奈、これだけは言っとくよ。
相手のことより、自分の幸せを優先することだよ!
わかった!?」
私
「…うん、わかった」