義母が動けなくなって数日後、今度は義父が怪我をしてしまったと再び義実家へ招集がかかった。
義実家へ着くとそこには義姉夫婦だけがおり、夫の姿はなかった。
義姉
「こんな時に仕事抜け出せないなんてまったく…!」
私
「…あの、お義父さんどうして怪我を?」
義姉
「あぁ、家の階段で足を滑らせて落ちたらしいのよ。それで靭帯を痛めたんですって、それも両足。」
私
「両足!?」
そう言うと義姉は少し口角を上げていった。
義姉
「それでお父さんもしばらく動けないのよ。だから2人とも介護が必要になるわけ。昨日まで数日間私がお母さんの面倒見たんだから、佳乃ちゃんだってもう断れないわよ。」
ニンマリとして義姉はそう言ったが、私も負けずと…
私
「でも…、私は介護なんてやったことありませんしプロでもないので、きっとお二人だってお義姉さん以上に気を遣うかもしれません。なので介護ならプロにお任せしたほうがいいんじゃないでしょうか?」
義姉
「は!?何私に楯突いてんの!?」
私
「違いますよ、そんなんじゃないです。ただ私は勝手に決めていいのかってことを言っているだけで…。ちょっと失礼します。」
そう言い残し私は義両親が横になっている寝室へ向かった。
私
「失礼します、お義母さん起きてますか?」
義母
「えぇ起きてるわよ。」
私
「お義父さんも、階段から足を滑らせたそうですね…。大丈夫ですか?」
義父
「いやぁ参っちまうなぁ〜(笑)この歳で怪我なんて、もう治る気しないな〜。」
義母
「まさかお父さんまでこうなるなんてね〜。」
私
「あの、これからのことについてお話があります。」