私
「これからのことについてお話があるんですが…」
義母
「話?何かしら?」
私
「お二人の介護についてです。お義姉さんから私に任せたいと言われました。」
私
「でも私は素人ですし、お二人もそれで気疲れしてしまうんじゃないかと思うんです。なのでプロの方にお任せした方がいいのではと思ったのですが、近くに素敵な施設があるんです、そこにお二人で入所しませんか?」
単刀直入すぎたか、と思ったがもう後には戻れない。
義両親はしばらく沈黙で考えていた。
義母
「…そうね。でも私がこの家にいたいわ。」
義父
「そうだな、それは俺も同じだ。」
私
「ならプロの方を家に呼びましょう。」
義母
「いえ、それはしないわ!」
私
「え…」
義母
「他人に自分の世話を任せるなんて、そんな恥ずかしいことしたくないわよ。」
義母
「トイレだって1人では難しい状態なのに、それを家族以外の人に見られるなんて…。たまったもんじゃないわ…!」
私
「でもそれは相手もプロだから気にしな…」
義母
「あなた、私たちを厄介払いしようとしてるの!?」
私
「ち、違いますよ!!ただ素人より介護士の方にお願いした方がいいと思って…」
義父
「それなら俺たちは必要ない!だって佳乃さんがいるじゃないか!俺たちの面倒を見る気がないのか!?」
私
「それは…」
2人を目の前にすると、はっきりと自分は介護できないと言い切ることができなかった…。
するとその会話を聴いてたんだろう、義姉が部屋に入ってきた。
義姉
「佳乃ちゃんってば、本当に謙虚すぎるよねー!佳乃ちゃんならなんでもそつなくこなせるはずなのにー。」
私
「お義姉さん…!?」
義母
「そうよね!?私も佳乃さんが見てくれる方が安心だし気も休まるわ〜。それじゃ明日からお願いね!」