年収3000万夫

【No.16】年収3000万エリート夫、実はパ○活大好き人間だった

年収3000万夫

親友・のぞみに夫のことを相談した。


「・・ってことがあって。」

のぞみ
「旦那さんがパ○活か…。それは確かにショックだわ。でも離婚まで考えたってそれ本気…?」


「うん。だっていくら金銭的に余裕があるからって、見ず知らずの子に一度に何万も握らせるって意味がわからないもの。何より一番ショックだったのは、私に隠し事してたってこと…。やましい気持ちがあったから隠してたんだろうし、そう思うとこの先一緒にいるのは辛いなって感じて…。だけど…」

のぞみ
「ん…?」


「離婚も考えてたんだけど、私が母子家庭で育って貧しかったり寂しい思いもしたから、そんな思いを子供達にさせたくないなって思って…。経済的に1人で2人分を養うのは無理があるのかもって…。それで離婚は諦めようって思ってたところだったの。」

のぞみはしばらく黙った後、口を開いた。

のぞみ
「桃子のその気持ちは納得いくし、辛いのは自分だけで十分って感じ、理解できるよ。でも本当にそうかなって思う自分もいるの。」


「え…それってどういうこと…?」

のぞみ
「私の友人にね、桃子と同じ両親が離婚した人がいるの。その奥さん、自分も夫の不○が原因で夫婦関係がうまくいかなくなって離婚を考えていてね…。でも小学生のお子さんもいたから、結局子供のことを考えて離婚は諦めたんですって。だけどその後どうなったと思う?」

のぞみ
「何も知らない子供は特に何もなかったけど、奥さんは無理したことで精神がおかしくなったのよ。」


「え…」

のぞみ
「この話は数年前のことだけど、今も病院に通ってるって話よ。」

のぞみ
「私思うのよ。親はいくらでも子供のことを思うものだけど、子供が小さいうちは親が命じゃないのかなって。自分の親が無理してる姿と、貧しくても笑顔でいる姿。子供はどっちが幸せな気持ちになれるのかなって。」


「……」

のぞみ
「もちろん桃子が言うように、貧しかったり片親で寂しい気持ちをさせたくないのは理解できるし、その通りだと思う。だけどそのために自分の気持ちを抑えて無理して、結果その奥さんのように自分がダメになったら?…私は桃子自身も大事にしてほしいって思ってるの。」

タイトルとURLをコピーしました