放置子

【No.4】毎日マイホームに来る放置子

放置子

◎前回の話はこちら

【No.3】毎日マイホームに来る放置子
◎前回の話はこちら ケンくんが来て娘は喜んだものの、 私はどこか釈然としない気持ちで二人の様子を見ていた。 娘に出したおやつの食べ残しを断りなく食べはじめたケンくんが、 悪びれもせず私にお代わりをねだる。 ...

その後、嫌な予感が的中した。

平日の放課後毎日、週末は朝の8時過ぎからケンくんにチャイムを鳴らされる。

せっかくのマイホームで家族団らんを楽しもうと思っていても、ケンくんに

「あれやりたい、これ食べたい」

と要求され、それが通らないと泣き真似で押し通そうとする。




私
「今日は家族でお出かけするから、ごめんね」

ケンくん
「えーやだ!俺も一緒に連れて行ってよ!」

私
「そうもいかないのよ。
 少し遠くにお出かけするから。今日は帰ってちょうだい」

ケンくん
「やだやだやだ!俺も行くー!!」

最初の頃はやさしい顔をしていた旦那も、
すぐに異変に気づいたようだ。




旦那
「勝手に知らない子を連れて出かけたら、
 おじさんたち警察に掴まっちゃうから。
 帰ってくれないなら学校に連絡するけど、どうする?」

ここまで言われてようやく、
すごすごと引き返したケンくん。

せっかくのお出かけ前に、
気持ちがどんより重くなってしまった。

旦那
「これ、世間でいうところの『放置子』だよな」

私
「うん、そう思う。
 子どもは毎日来てるのにママは初対面の時以降、
 一度も顔を見せないし。絶対おかしいよ」




旦那
「最初に会った時は良い人そうだと思ったんだけどなあ。
 変なのに気に入られちゃったな」

私
「実は、最初から変な違和感は感じていたのよね……。
 正直もう、うんざりしているのよ。
 毎日来てはお菓子を食べて家にまで持ち帰るし、
 娘の遊んでいるゲームも自分勝手に奪っちゃうし」

夫婦そろってため息をつき、車に乗り込んだ。

旦那の釘が効いてくれていればと思ったが、翌日もケンくんは何食わぬ顔でやってきた。

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