◎前回の話はこちら
倉持さんからもらった証拠を警察に提出し無事に受理され、
明那さん夫婦を取り締まることに決まった。
それともうひとつ…
私
「よかった…。それとこれも…」
警察
「ん?これは…盗聴器?これどうしたんですか?」
私
「実はこれ…玄関先に仕掛けられていたんです。
引っ越しをしてから家にあげたのは両親と明那さんだけで…。
両親はそんなの無知な人たちなので、
この状況からして明那さんではないかと思うんですけど…」
警察
「なるほど…わかりました。これも含めて事情聴取しますね。」
夫
「どうぞよろしくお願いします」
私たちは警察署から帰宅し、警察からの連絡を待つことにした。
その数日後、警察が自宅に報告に来てくれた。
私
「それで…あの夫婦はどうなりましたか?」
警察
「聴取の結果、車の傷も盗聴器も認めました。
やはりお金を騙し取ろうという魂胆だったそうです」
明那さん夫婦は車の傷は自分が誤ってつけてしまったこと、
その修理代を騙し取ろうとしたこと、
さらには盗聴器を仕掛けたことも全て認めたそうだ。
警察
「この夫婦は過去5年の間にも同様の手口で詐欺を働いており、
騙し取った金額も2000万以上とされています。
そのため詐欺罪で起訴されることになりそうですし、
このまま逮捕という形になります」
警察は丁寧に細かく教えてくれた。
私
「そうですか…。でも、詐欺はともかくどうして盗聴器まで仕掛けたんですかね…?」
警察
「あぁそのことですが、
長谷川さんたちが何か怪しい動きをしないかどうか見張るためだった、
と供述していました。」
警察
「それとこの辺りでは頻繁にこの夫婦からの被害があったようですね。
警察に相談していた方たちもいたようですが、
証拠が掴めず結局引っ越しを余儀なくされた方たちもいたようです。」
私
「そうだったんですね…。
なら証拠を提供してくれた方には本当に感謝しかないです…」
警察
「・・ではこれで失礼します」
私
「この度はお世話様でした、お気をつけて」
警察の方も帰られてやっと一安心した。
私
「そうだ、倉持さんにも報告しなきゃ!」